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記号の世界ゟ

このブログでは, 数学書などの書評を書きます。また、受験などの勉強法をまとめます。

常微分方程式の新定番!? 坂井秀隆 『常微分方程式』

書評 数学
タイトル 大学数学の入門10 常微分方程式
著者 坂井秀隆
 

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簡潔に紹介すると

 常微分方程式の本は数え切れないほど出版されている。しかし、少し専門的な内容になると、基本的な事でも特定の本にしか書いていないことがかなりあった。この『常微分方程式』は、微分方程式の基本的な内容に止まらず、専門的な事まで証明を含めて書かれている。
 

中身は?

 例えば、複素領域の微分方程式については、高野恭一『常微分方程式』が数少ない参考書の一つであったが、モノドロミーやストークス現象などの重要な内容がこの本でも勉強できる。また、Hamilton系のLiouville可積分性に関する事は、大貫義郎・吉田晴夫『力学』を除けば本格的な専門書でしか読めなかったと思われるが、Aornold–Liouvilleの定理からKAMまでかなり詳しく書かれている。紹介したこと以外にも、本当にいろいろなことが書かれている。
 
 これだけの本を一冊にまとめているので、一つの一つの内容のモチベーションが十分に説明できているとは言えない。そのため、初めからこの本だけで勉強しようと思うのは無謀かもしれない。それでも、不確定特異点での形式解やAornold–Liouvilleの定理などの証明もあるので、一冊持っていても絶対に損はしない。また、従来の常微分方程式の本と違い簡単な練習問題はほとんどない。しかし、計算法や問題が書かれている常微分方程式の本はいくらでもあるので、この本の価値を損なうものではないだろう。演習は専門的な内容であり、本文の内容がどのように発展するかが分かるようになっている。
 

まとめ

  • 常微分方程式の発展がこの一冊で分かる
  • 本格的に勉強するなら必携
 

 

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