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記号の世界ゟ

このブログでは, 数学書などの書評を書きます。また、受験などの勉強法をまとめます。

Σの公式の秘密

f:id:tetobourbaki:20161230194843p:plain:w150
今回は、数列の単元のΣの公式について書きます。

Σの公式を覚えていますか

高校生や高校生だったみなさんの中には、k^2k^3などの和の公式、いわゆるΣの公式に悩まされた(いる)人が多いのではないのでしょうか?
具体的には、以下のようなものでした。
  { \displaystyle
\begin{align}
\sum_{k=1}^n k &= \frac{1}{2} n (n + 1) \tag{1}\\
\sum_{k=1}^n k^2 &= \frac{1}{6} n (n + 1)(2n+1) \tag{2}\\
\sum_{k=1}^n k^3 &= \frac{1}{4} n^2 (n + 1)^2 \tag{3}
\end{align}
}

これらの公式の何が難しいって、微妙に規則的ではないところですね。
本質的な公式ではないことが予想されます。
何かもっと美しい和の公式はないのかなぁ(溜息)。

美しき超Σ公式

さっそくですが、以下の公式を見てください。
  { \displaystyle
\begin{align}
\sum_{k=1}^n k &= \frac{1}{2} n (n + 1) \tag{4}\\
\sum_{k=1}^n k(k+1) &= \frac{1}{3} n (n + 1)(n+2) \tag{5}\\
\sum_{k=1}^n k(k+1)(k+2) &= \frac{1}{4} n(n+1)(n+2)(n+3) \tag{6}
\end{align}
}
明らかな規則性があって非常に綺麗です(歓喜)。
この公式の裏には何かが隠れていると想像ができますね。
とりあえず式(4)(5)(6)を"超Σ公式"とでも呼ぶことにしましょう。(適当です。)
この公式は、Σ公式でも証明できますし、数学的帰納法でも証明できます。
また、超Σ公式から、Σ公式を証明することができます。
とは言え、超Σ公式は使いにくいです。
今回の目的は、超Σ公式の裏には何があるかを解明することです。

超Σ公式の解釈

さて、まずは超Σ公式を一般的な形に書いておきましょう。
式(4)は1乗,、式(5)は2乗、式(6)は3乗に対応していますね。
 m乗の超Σ公式は以下のように書けます。
 {\displaystyle
\begin{equation}
\sum_{k=1}^n k(k+1)\cdots (k+m -1) = \frac{1}{m+1} n(n+1)\cdots (n+m) \tag{7}
\end{equation}
}
この一般的な公式(7)を解釈するわけです。
いろいろ考えられそうです。みなさんも考えてみてください。

残念ながら、僕には場合の数による解釈しかできませんでした。
これを説明します。
n個の区別がつくものからm個を選び並べる場合の数を _nP_mとします。
これを用いると、式(7)は
 {\displaystyle
\begin{equation}
\sum_{k=1}^n {}_{k+m-1} P_m = \frac{1}{m+1} {}_{n+m} P_{m+1} \tag{8}
\end{equation}
}
と書けます。
場合の数の公式と見るには、式(8)を変形してみましょう。
 {\displaystyle
\begin{equation}
{}_{n+m} P_{m+1} = (m+1) \sum_{k=1}^n {}_{k+m-1} P_m \tag{9}
\end{equation}
}
この式(9)は右の添字を一つ下げて Pを計算する公式とみることができます。
これに近いことは Cでもありました。

場合の数の公式を思い出す。

以下 n > mとします。
パスカルの三角形から簡単に得られる以下の公式を思い出しましょう。
 {\displaystyle
\begin{equation}
{}_{n+1} C_{m+1} = {}_n C_m + {}_n C_{m+1} \tag{10}
\end{equation}
}
この公式は、場合の数としても解釈できます。
つまり、 n+1個からm+1個を選ぶとき、任意の一つを考えて、
それが含まれる場合は残りn個からm個選ぶ場合の数、それが含まれないときは残りn個からm+1個を選ぶ場合の数、それらを足せば良いという公式です。

同様に考えると、この公式の Pのバージョンは
 {\displaystyle
\begin{equation}
{}_{n+1} P_{m+1} = (m+1) {}_n P_m + {}_n P_{m+1} \tag{11}
\end{equation}
}
となることが分かります。
これを繰り返す使うと、
 {\displaystyle
\begin{align}
{}_{n+1} P_{m+1} &= (m+1) {}_n P_m + {}_n P_{m+1}  \\
&= (m+1) {}_n P_m + (m+1) {}_{n-1} P_{m} + {}_{n-1} P_{m+1} \\
&= \dots \\
&= (m+1) {}_n P_m + (m+1) {}_{n-1} P_{m} + \cdots + (m+1) {}_{m+1} P_{m} + {}_{m+1} P_{m+1} \\
&= (m+1) ( {}_n P_m +  {}_{n-1} P_{m} + \cdots + {}_{m+1} P_{m} + {}_{m} P_{m}) \\
&=(m+1) \sum_{k=1}^{n - m + 1} {}_{k+m-1} P_m\tag{12}
\end{align}
}
となります。
途中で {}_{m+1} P_{m+1} = (m+1) {}_{m} P_{m}を使っていることに注意。


式(12)のn+1n+mに書き換えることで・・・
超Σ公式(9)が導かれます。
お疲れ様でした。


・・・まあ、公式(12)自体は重要ではあるので悪くはないですが、k^mの和公式としてはどうでしょう。
もっといい解釈をご存知な方は是非教えていただけると嬉しいです。

おまけ

式(12)の形では分かりにくいので、例を最後に示しておきます。
 {\displaystyle
\begin{align*}
{}_6 P_2 &= 2({}_5 P_1 + {}_4 P_1 + {}_3 P_1 +{}_2 P_1 + {}_1 P_1) = 30\\
{}_5 P_3 &= 3({}_4 P_2 + {}_3 P_2 + {}_2 P_2) = 60 \\
\end{align*}
}
いかがでしょうか。

 

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